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フィクションです

おすすめの絵本【2】

私の好きな絵本を紹介するシリーズです。

前回 おすすめの絵本【1】 - ALRECO

 

11. きりのなかのサーカス

: 霧の深さを半透明のトレーシングペーパーの重なりで表すというアイデア。不透明な霧やモノクロの町とは対照的でサーカスシーンは色鮮やかに、そして最後は霧の中へ戻っていく…という構成も良すぎ。絵本の物体的な性質を最大限に生かした作品です。


12. よるのかえりみち

日が暮れ、遊び疲れて眠りにつこうとする「ぼく」は街の建物の窓から見える風景、匂い、音から人々の生活に思いを馳せる。
: 一日の終わりの穏やかな気分。夜の静かさ、空気の冷たさ、家の中の暖かさが伝わってきます。

 

13. ひめねずみとガラスのストーブ

風の子フーは、上等なガラスのストーブを購入し森の中で暖まる。そこで出会ったひめねずみとの交流、生活、そして別れ。
: 物語、挿絵共に素晴らしいです。成長すること、後戻りできないことの寂しさ。

 

14. ぼくをさがしに

「ぼく」が自分に足りないかけらを探しに旅に出る。ある日とうとう自分にぴったりはまるかけらを見つけるが、今度は自由を奪われる。
: 哲学的。色々な解釈ができそうな話で、「ぼく」とかけらに何を当てはめても面白いと思います。

 

15. あたごの浦

讃岐の昔話。月が綺麗な夜、砂浜で魚たちが演芸会を開く。松の木を使った渾身の隠し芸をお披露目。
: 方言のリズムが面白く声に出して読むのが楽しい本。特に説明もなく浜に上がったタコが畑の茄子を食べていたりします。シュールで面白すぎる。

 

16. ペンギンのペンギン

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“人類は猿から進化したのではない。ペンギンから進化したのだ。”
: ペンギンにまつわる豆知識が淡々と真面目くさった小難しい文体で綴られていますが、その実めちゃくちゃいい加減。シュールでクスッと笑える作品です。
 

17. めっきらもっきら どおんどん

神社で歌ったでたらめな歌から主人公は不思議な世界へ誘われ、個性的なおばけ三人組と遊ぶことに。
: 言葉のリズム感が良いので声に出して読む楽しさがある作品です。大人になって読んでもわくわくするような印象的なシーンが多く、名作です。

 

18. チリンのすず

子羊のチリン。ある日、狼のウォーに牧場を襲われ母親を亡くす。この世の悲しみと寂しさ。
: やなせたかしさんの作品はアンパンマンしか知らなかったのですが、この作品を知ってかなり印象が変わりました。感情が滅茶苦茶になる作品です。

 

19. こんとあき

きつねのぬいぐるみ「こん」は人間の女の子の「あき」と砂丘町の祖母の家を目指して旅に出る。
: ぬいぐるみが動いて喋るという絵本らしいシュールさが写実的なイラストで描かれる現実に溶け込んだ不思議な作品です。かけがえのない冒険譚。
 

20. こねこのぴっち

子猫のぴっちは「なりたい自分」を探して色々な動物の真似っこをしてみるけど上手くいかない。
: ハンス・フィッシャーの描く動物の生き生きとした躍動感溢れる感じ、すごい。線が躍っているというか。温かな気持ちになります。

 

【3】おすすめの絵本【3】 - ALRECO